自分らしく生きたい

自分の体験が誰かの生活のヒントになったらいいなと思います

冬だ。冬がきた。

 


冬だ。冬がきた。

 

 

 

12月19日(火)

 

 

 

先の週末は気温がグッと上がって(気象学的になぜだったのだろう?)温暖なクリスマス前の素敵なお休みに、なるはずだった。私たちカップルは木曜日に彼が発熱、金曜日に彼がインフルエンザと診断され(熱が40.0度もあった!)続いて私も土曜日夜には発熱。かろうじて熱の引いた彼に看病してもらいつつ土曜日夜から月曜日朝にかけて寝込んでいた。

 


月曜日の夜には久々にお風呂に入ったり、お家で楽しくポケダンができるほどに回復し、そして今日は丸2日ぶりに外に出た。というのも年末に帰省する予定を立てたものの、新幹線の切符を未だ買っておらず、駅までの迎えや帰省ついでの予定で各所に連絡をとっていたにも関わらず、目標の時間に新幹線に乗れない事になってしまえば苦労台無しであると、慌てて買いに出かけたのだった。(ネットでは訳あって購入できず。不便。)

 


朝は9時半にバタバタと大学へ出かけていった彼の生活音で目が覚めて、なかなかに風邪っぽい感じ、喉も痛いし咳もでるし悪夢も見たしだるいし…という感じであったけれど、このままごろごろと布団にいるのもなんか気分悪くて、暖房をつけて朝ごはんを食べる事にした。咳に効く薬も飲んで、暖房が息苦しく感じたのですぐに出かけた。

 


まさに冬、年末年始って感じの空気にちょっと感動。弱く傾いた白っぽい日差しの感じ、冷えた空気、ほのかに温かい陽光、これこれ、冬ってこれだよって。動物園の裏通りを通って、不忍池弁天堂から上野の小山に真っ直ぐ登れる大きな石畳の階段をのぼった。その先にある清水の舞台に今日は寄ってみた。実はこのお昼時っていう時間帯に散歩をすることが少ないから、開門時間が決まっている場所にはなかなか行けずにいる。清水の舞台、すごく落ち着くいい場所だった。すっぽりと社と森に包囲されて、池の方に空が開けてそっちにスッと目線が伸びる感じ。確実に独自の空間がそこにあり外界とちょっと隔絶されてる感じがいい。こじんまりしてるのもいいフィット感。それと年末に向けて社務所がよく動いてて、巫女さんとかもいたりして、活気があっていい感じ。お正月の社務所の温かみすごく好き。お守りとかもいい感じに売ってて父にお土産に買って帰ろうかとも思ったけど、浮かれすぎだなと全体が見渡せるベンチで少し休んだら目的の駅へ再出発。

 


外国人が多い。特に平日の昼間だから人が多いなと思えばその半分くらいは外国人(かご老人か)。みどりの窓口に並んでいる間に結構汗をかいた。暖房効きすぎじゃね?代謝が促進される20分ほどのウォーキング後だったのもあり、汗をかきながら切符を無事購入。だいぶ席埋まってた。間に合ってよかった。

 


やっぱり病み上がりだから体力消耗が激しい。息がちょっとでも上がると苦しい。コンビニであったかいほうじ茶を買ったから池のベンチで日向ぼっこしながら飲んで休む事にする。

 


ひなた、あったけぇ〜〜〜。全身が、心までが、ほぐれる…。冷たい風で一気に冷えてしまった汗を日向ぼっこで温め直す。無事帰れるようにエネルギーチャージ。お腹が空いたから何か買って帰ろうかとか考える。外食しちゃおうか…悩んだ末に珈琲館でランチして帰る事にする。本当は(インフルエンザうつしちゃうかもだし…)よくないけど、咳鼻水はピタッと止まってるし…あったかくて美味しいお料理が食べたい気分なんだ、許してくれ。

 


珈琲館、最高だった。裏通りにあるこぢんまりとしたお店なんだけど、それがいい。外食は店内が程よく狭い方がハズレが少ないとここ最近の持論。ちょっと広いと信じられないくらいガヤガヤガヤガヤ人の喋り声を聞いているだけでどっと疲弊する。ここの珈琲館はいつきても厨房のマスターがかっこいい。この前は70歳くらいにもみえるけどどうなんだ!?という感じの渋〜いおじいちゃんマスター。今日は長髪をピチッと後ろにひとまとめにした小柄なお兄さん。とにかく手際がいい。ウエイトレスさんも手際が良くて必要最低限で上品な接客が心地いい。初めてカウンターに座った。マスターの手際の良さを目の端でとらえ、惚れ惚れしながら私のあつあつナポリタンが出来上がる様子を見て待った。ランチセットのサラダをちょうど食べ終えた時にお待ちかねのナポリタンがやってきて、ひとくち食べてその甘〜いケチャップ味に舌の全細胞がビビビッと反応した。美味しい〜〜〜と絶賛、ガッツポーズはリアルにしちゃってたかもしれない。病み上がりで全部食べきれるか少し不安もあったけど、目の前のマスターに誠意を見せるのだ!と黙々と口に運ぶ。無言の美味しいアピール。食後にはコーヒーなんかもいただいちゃって、一人前に珈琲館を楽しんじゃいました。私が食べ終わる頃にお昼の忙しさのピークが過ぎたようで、マスターと一緒にハンドドリップコーヒーのポタポタと雫が落ちるのを眺めながら、ゆっくりとコーヒーを口に運びながら、私はマスターたちの仕事ぶりに思いを馳せました。私も仕事人になるなら、きっとそれは絵を描くことに違いないのだ。大変でも、たまに面倒くさくても、そこから逃げたら仕事人にはなれない。スーパーのベテランおばちゃん店員さん、町中をリヤカーで駆けまわる配達員さん、丁寧な図書館の司書さん。毎日、毎日、逃げずに真面目にできることって、人それぞれにあるんだろうけど、私にとってそれは絵を描くことなんじゃないかなと願ってる。仕事にしよう、絵を描くことを。と、最近のスローガンを再び高く掲げてお会計へ。足取り軽く力強く、素敵なお散歩とランチができた喜びで清々しくお店を出ました。